教科書採択

2015年7月27日 17時22分 | カテゴリー: 活動報告

24日、2016年度から2019年度の4年間使用する、市内中学校教科書の採択が教育委員会で行われ、傍聴した。安倍政権下での、権力による教育への介入が始まっているなかで、海老名市長が教育再生首長会議に参加していること、横浜市や藤沢市が「育鵬社」の歴史教科書を使用していること、また、6月29日~7月4日「中学校教科書展示会」の参加者には教科書採択教育委員会の案内が郵送されたことなどで、海老名市ではどのような教科書が採択されるか?市民の関心も高まり、51人という傍聴者数となり、整理券の配布となった。

   教科書採択に当たっての事前準備として、全中学校6校に1週間ずつ、対象教科書(教科用図書…国語の書写、社会の地図は教科とは別に採択される)が回覧され、生徒の発達段階に対応しているか?指導要領に準じているか?など10~11のチェック項目で教育現場の声を反映するような方法がとられ、それらの意見を「海老名市教科用図書採択資料作成委員会」で取りまとめ、報告書を作成した。また、各教育委員には、事前に対象教科書を回覧した。

会議では、教育委員長の進行で、種目ごとに「海老名市教科用図書採択資料作成委員会報告書」を基に、その委員長からの説明、各委員の質疑応答、意見の陳述で採択となった。地理的分野は従来から使用の「帝国書院」に全5票の賛成で採択された。いよいよ歴史的分野、3票を獲得した帝国書院が採択された時は、会場はホッとした空気となった。現在使われている「東京書籍」に1票、「教育図書」に1票、「育鵬社」「自由社」は0票だった。「史実に忠実であること、多角的に捉えることができる資料、歴史の大きな流れを理解できること」が委員会の採択の観点だった。公民的分野は「教育図書」2票で、現在使われている「東京書籍」3票が採択された。「育鵬社」「自由社」は0票だった。

 採択を5人の教育委員ですることへの不安の声が参加者から上がっていた。現在の教育委員は常識のある方々で、政治的中立は保たれ、現場の声が反映した採択結果になったと思う。しかし、改正地方教育行政法により2015年4月から教育委員と教育長は首長に任命権があり(議会は承認権)、教育委員長は教育委員の互選から、教育長の兼任となった。つまり、首長の意向に沿った教育委員の人選になりがちで、首長・政権が替るごとに、教育方針・教科書が変ってしまう可能性がある。戦前の教育のように、「国家の要請に沿った国民の育成」にならないか?市民とともに今後とも教育委員会の方向性に注視していきたい。

 当日、傍聴者には資料が貸し出された。部屋を出るときは返却となる。事前に貸出しについての説明がなかったので、返却について問題となった。市民に開かれた市政をめざし、この点は「議会改革」の課題としていきたい。