地域防災計画について

2011年7月13日 17時31分 | カテゴリー: 活動報告

東日本大震災後の課題

 海老名市は市民の生命・身体及び財産を災害から守ることを目的に「地域防災計画」を昭和39年に策定しています。東日本大震災で、大きく見直す必要性が出て、6月の補正予算にはそのための費用等が挙げられています。
県央に位置する海老名市は鉄道3線と道路網の発達により、高度経済成長期から企業の進出・人口の急増など、急速に都市化が進み、少子高齢化が進行しています。こうした市の状況から、災害に強い街づくりをいかにすすめるか、そして、高齢者・障がい者など社会的弱者を地域でいかに支えあうかの課題がみえてきました。

◆防災に強いまちづくり
市の西部は相模川の沖積低地(軟弱地質)、東部は表面が関東ローム層に覆われた地質で、そこに住宅地が開発されました。今回の震災では、液状化現象・造成地の崖崩れなど、住宅地・商業施設に大きな被害がでました。急激に都市化が進んだ海老名市には重要な課題です。宅地などの都市的土地利用が約70%、農地・山林等の自然的土地利用が約30%の現状で、避難経路・避難場所の確保することを優先し、これ以上の農業用地の転換などは再考すべきと考えます。地形・地質に合わせた土地の利用を促進し、自然と都市が共存した調和のとれたまちを、それが災害に強いまちづくりに繋がります。
◆地域の実情にあった防災計画
今回の震災では学校が地域の防災の拠点として、重要だったことが判明しました。また、避難・介護に地域の人々の支えあいの大切さが、立派な防潮堤よりは日頃の防災訓練の大切さがわかりました。
①学校を地域の防災拠点に
文部科学省は学校に数日分の水・食料を備蓄し、プールの水をトイレに使えるよう配管をつなぐことなど避難所機能の強化に乗り出しました。
海老名市では非常用飲料水兼用貯水槽が学校・公共施設・大型公園など22ヶ所に設置されています。しかし、屋内プールで水泳授業をするため、使わない学校プールの取り壊しが始まっています。断水時のトイレに使う水の用意はありません。学校プールの活用について、再考が必要です。
②高齢者・障がい者など社会的弱者を地域で把握し、対応を
 都市化した海老名において、希薄になってきた地域力をいかに復活し、災害時に発揮できるようにするかは大きな課題です。社会福祉協議会、地域包括支援センター、市民による地域ごとの防災会議を設置して、社会的弱者(災害時要援護者)を地域で把握し、災害時の近隣助け合いシステムをつくることが急務です。また、現在市内に障がい者の福祉避難所は2箇所設定されていますが、知的・精神・身体の障害に対応した避難所が必要です。防災教育・避難訓練など、地域の防災拠点ごとに実施し、行政と市民でマニュアル化していくことが、実効性を高めます。

◆一極集中の中央集権型より地域重視を
 3・11の東日本大震災は私たちの今までの生き方を省みる大きな変換点となりました。経済効率優先の社会から、「いのち」を大切にする人間優先の社会へ、新しい助け合いのネットワークづくりへの初めの一歩を踏み出すときです。一極集中的に新たに立派な給食センターや屋内プールを建設するより自校式給食室・学校プールの活用を。災害時には身近な地域で活用が図れます。